あと少し制作裏話

  28, 2017 01:18

発売から2か月が経ってしまいそうですが、あと少しだけ残っている裏話を…ダラダラ スミマセン
(※下記には本編の核心部分に関するネタバレがありますので、未読のかたはお気をつけくださいませ~)


一角獣ユニコーンは楽園にまどろむ ~ドラゴンギルド~』はいかがでしたでしょうか…。
本当にひどい設定を考えて、そこにファウストを陥れたものですから、原稿を進めるあいだは「うっ。ごめんよ」という思いがありました。
でもファウストは強い仔でしたね 彼のように自分の感情に疎いけれど、受と出会うことによって感情が動くようになったりいろいろなことを知っていく、という攻が好きです。でもそうすると皆だいたい口数の少ない物静かな攻になる(キャラがかぶってしまう)気がして、多く登場させるのは難しそうだなぁ、とも考えます。私はおとなしい攻も好きなのですが~…物静かで無頓着だけど受だけにメラメラしてる攻、とてもヨイと思いますムフフ

リシュリーは憂いのある繊細な王子さまに見えて、意外とザックリしたところがあります。
視察へ行って書類を作成するくらいですから仕事はキチリとできる男子なのですが、生活面が少し…
王子さまでしたから、料理や洗濯をしたことがないんですね。電子書籍限定SSではファウストが「リシュリーは綺麗で繊細に見えるが、けっこう大雑把だ」と言っております(笑)
そして勤勉メモ魔のファウストは、任務に加えて掃除・洗濯・料理までこなし、ベッドではムフフなスパダリ竜に成長するのでありました…


北端の地・フェンドールへお引っ越ししたファウストとリシュリーは、アルコーヴベッドを使用しています。
こちらも本編に書いていたのですが、蛇足に感じて削除しました。
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壁をくぼませたところに嵌め込むアルコーヴベッド、いいですよね。
フェンドールが雪と氷に覆われていても、ここはいつもぬくぬくのアツアツですよーヒュー
削除した部分には、「巣穴みたいな寝台がとても落ち着くらしく、ナインヘルは寒さが大の苦手でもアナベルを乗せてフェンドールへやってくる」というような文章がありました。ナインヘルもお気に入りです


また、担当さまとプロットを整えているときに「アルカナ大帝は一角獣(リシュリーの母親)に想いを持っていたのでしょうか」という確認があり、私は「想い合っててほしいですよね」と軽い気持ちで言ってしまったのですが、その直後に「いや待てよ…、王妃さまからすればハラワタ煮えくり返る事実なのでは」という思いもよぎって、複雑な心持ちになりました。
そこには凄絶な愛憎劇があったでしょうし、立場が異なれば同じひとつの事実でも、美しいと感じたり、一方では忌み嫌うものととらえたり、思いさまざまだな…と考えた次第です。王妃さまだってツライわよね……。

物語の最後で、リシュリーはアルカナ大帝の冷淡な瞳の奥に”ままならないことへの憤り”を見ます。
それがアルカナ大帝の心情のすべてではないかなぁ、と思っています。


……でも、でも、王妃さまだってツライわよねなんて言いつつも、やはり大帝と一角獣を贔屓目に見てしまう私あー
乳児を抱いた一角獣が宮殿群の私室にあらわれたとき、そしてその乳児が我が子だと知ったときのアルカナ大帝の驚愕は計り知れません。しかし大帝はそれ以上に、一角獣との永遠の別離が迫っていることに心を掻き乱されたのではないでしょうか…。
眠る小さなリシュリーと、自分の手で刳り抜いた淡緑色の瞳を大帝に託して一角獣は立ち去ろうとしますが、大帝は彼女を引き止めます。抱きしめることも口づけることも叶わない大帝が一角獣のためにできたことは、「己の美しさに誇りを持て」と言いながら、血液と涙にまみれた顔を絹のハンカチで拭くことだけでした。
出て行ってしまったら、光を失くした一角獣がどうなるかは、わかりきっていますから……止まる気配のない涙を、アルカナ大帝はずっとずっと拭いてあげていたんじゃないかなぁと想像します。
わー(TロT)書いてて悲しくなってしまった。


か、悲しいことだけじゃないですよ(TロT)!
リシュリーがフェンドールでお母さんの名前を知るお話がありますので、ブログ掌編にしてお届けしたいと思っております。
でも、ものすごーーーく先になります……お仕事をキチリと終わらせて→10冊ありがとうございます小冊子を作成・発送→ブログ掌編の予定です。夏が舞台の掌編ですから、せめて9月が終わるまでにはお届けしたいのですが気長にお待ちいただけたら、とても嬉しいです…。

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 「あと少し」と言いながら長くなってしまいました!
 
 最後に、かなり前ですが、いただいたお手紙のお返事を発送いたしました。
 本当にこのうえない励みになります。ありがとうございます!!!
 



冗長な記事を読んでくださり、ありがとうございました
ドラゴンギルドシリーズをどうぞよろしくお願いいたします。