既刊 『後宮の蜜月夜』

  15, 2015 23:27
*あらすじ*
「龍神の血を継ぐ」という珍しい金色の瞳のせいで、次期皇帝に貢物として差し出された水稀。しかしその次期皇帝は、以前故郷の森で倒れていたところを助けた、高貴で不遜な青年・秀瑛だった。龍神の力を狙われた水稀の身を案じ、後宮に匿ってくれると言う秀瑛。けれど、男子禁制の後宮に身を置くため、彼の「愛妾」になれと言われてしまう。秀瑛に求められるまま、夜毎の快楽に次第に溺れる水稀。体を重ねるほどに彼の瞳に映る孤独と憂いが気になるが、龍神の力を狙う魔手が水稀に迫り…!?濃密中華宮廷ロマンス。

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角川ルビー文庫 2013年5月1日発売
イラスト:橘水樹先生 櫻林子先生



デビュー作です。

まだ少ししか経っていないのに、もう恥ずかしくて読めないのです。
ほかの既刊はまだ読めますが、これだけは「わぁー、無理!」となります。
たぶん、水稀が純真すぎるのが原因……こ、こんなにピュアっ子だったかしら??

制作裏話をお伝えしたいのですが、今作に限っては私のグダグダぶりしか……泣。

刊行に至るまでを思い起こすだけで汗が出てきます。
プロットの書きかたも知らない私に、担当さまのほうが心折れたと思います。
それでも担当さまは懇切丁寧に『BL小説とは』から始めてくださいました。
まさに先生と生徒の図。恥ずかしい限りです。

刊行されたとき「感慨深いです」というお言葉をいただいて、私どれだけダメだったんだろう……と。
情けないことばかり蘇るので、「ひー、読めない!」となるんですね。

それでも、本当に美しいカバーイラストに、うっとりせずにはいられません。
たくさんの群青、紺、藍、紫を重ねてくださっています。何色あるんだろう。綺麗だなあ。
深みはあるのに透明度も高いといいましょうか……水稀の表情も大好きです。可愛い!
口絵もとっても素敵なんですよ、水稀を見つめる秀瑛がたまらなくイイ男です。

終始グダグダだった私は、橘先生と櫻先生が描いてくださったイラストに
作品完成まで連れていってもらったようなものでした。
本当にありがとうございます。
多大なる苦労をされた前担当さまにも恩返しできていませんので、頑張ります。

あっ、制作裏話ひとつだけ……秀瑛と水稀のえろすなシーンは、
EGO-WRAPPIN’の『アマイ カゲ』という曲をひたすら聴きながら書きました。
ものすごく官能的で切ない曲なのに、ぜんぜん反映できなかったなあ……泣。
(ほんとに、こんな官能的な歌はほかにないと思っています。聴いてみてくださいぜひ!)



◇最後に、ひとこと番外です◇

皇帝になった秀瑛は忙しくて水稀のところに姿を見せなくなりました。
秀瑛の立場を理解しながらも水稀は寂しくてたまりません。
龍神の森へ里帰りをさせてやる――その約束も果たされないままです。
「お願いだから、一度でいいから帰らせて。大婆さまたちに心配をかけたくない」
つい拗ねてそう言ってしまい、秀瑛を困らせてしまいます。

しかし秀瑛陛下は水稀のために、ありとあらゆる政務を片づけ、影武者まで立てます。
そして、しょんぼりする水稀に笑って言ってくれました。
「龍神の森へ行こう。俺がおまえを故郷に連れていく」
「一緒に帰ってくれるの? 嬉しい……」

夜通し吟花宮でイチャイチャした秀瑛と水稀は、
朝焼けとともに龍神の森を目指して旅立ちました。

おしまい



電子版もリリースしていただきました。そちらもぜひお願いします!